昔から世界のさまざまな地域で親しまれてきた肝油

肝油は、わが国では戦後復興期に栄養価が高い補助食品として重宝されてきましたが、海外でも人々に親しまれていたようです。
例えば、作家ヘミングウェイの代表作「老人と海」に、主人公がカップ1杯の肝油を飲み干し、元気の源だと語る場面があります。
当時、そのまま飲むには厳しい味だったと思いますが、それでも飲む価値があるほどの栄養が肝油に含まれているという証です。
肝油は、昔から人々の健康維持のために活用されてきたのです。

肝油は過酷な環境で生き抜く深海鮫のパワーの源

深海鮫は水深約300~1,000メートルのすさまじい高水圧、わずかしか届かない太陽光、薄い酸素という過酷な環境に生息しています。
そんな過酷な環境で生き抜くことができる深海鮫のパワーの秘密は、全体重の4分の1にまで発達した肝臓にあります。
その肝臓の8割以上を占めているのが肝油であり、深海鮫の持つ驚異のパワーの源なのです。

鮫のイメージ

深海鮫のパワーの源「スクアレン」

深海鮫には空気袋がなく、その代わりに肝臓で脂質の一種である「スクアレン」を蓄えているのが特徴です。
スクアレンの比重は水よりも軽いため、浮力で上に移動してエサを捕ることができます。
スクアレンは血液の中でも酸素と結びつきやすい性質をもち、血流の流れに乗って体中の細胞に酸素を行き渡らせます。
大きな肝臓とスクアレンのおかげで、深海鮫は酸素の少ない深海にいても体中に酸素を供給でき生存することができるのです。