体重が減らない人と
体重が増えない人の生活習慣の違い
最近体重が増えてきた、メタボが心配、健康診断の結果中性脂肪値がやや高かった、減量しよう!とダイエットを始めたものの、なかなか思うように体重が減らない、という人もいるのではないでしょうか。その原因は、ダイエットについての誤解や生活習慣にあるかもしれません。体重が減らない人と、体重が増えない人の違いについて解説します。
体重が減らない大きな理由とは
体重の増加が気になっていて、とくに内臓脂肪型肥満やメタボリックシンドロームに当てはまる人は、生活習慣病のリスクが高まっていると言えます。減量をして改善するのが望ましいですが、なかには、一旦は食事制限や運動に取り組んだけれど体重が減らないので止めてしまった、という人もいるのではないでしょうか。
なかなか体重が減らない人は、エネルギー摂取量と消費量のバランスに問題があるのではないでしょうか。
体重が増えないように、カロリー計算をしよう
体重を減らすには、食事などによるエネルギー摂取量が、運動や基礎代謝などによるエネルギー消費量を下回るように計画することが基本です。もしも摂取エネルギーのほうが上回ると、過剰なエネルギーは体脂肪として溜まっていってしまいます。食事量を減らしているのに体重が減らない人は、それでもまだ、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回っていると考えられます。
エネルギー摂取量が多くなる原因の一つに食べ過ぎがありますが、これを防いだり体重が増えないように管理したりするには、食事のカロリー計算をきちんと行うと良いでしょう。
また、基礎代謝で消費するエネルギーは成人男性で1日約1500Kcal 、成人女性で約1200Kcalとなっています。運動量を増やせば、トータルのエネルギー消費量を増やすことができますし、運動により筋肉が増えることで基礎代謝を高める効果も期待できます。
生活習慣を改善し、体重が減らない問題を解決!
せっかく減量のために運動を始めたのに、空腹感が強まった結果、かえってたくさん食べてしまうケースや、激しく運動したことで疲れてしまい、その後の運動が続かないケースを経験した人もいるかもしれません。そうした事態を防ぐには、規則正しく食事をして運動を習慣化することが大切になりそうです。
以前は、肥満は遺伝ということがよく言われましたが、近年は、肥満と生活習慣との関わりが注目されるようになっています。体重が減らないのは家系のせいだから…と思い込んでいた人も、体重が増えない人の生活習慣を参考にして改善をはかることで良い効果が期待できます。
体重を増やさないための食習慣とは
体重を増やさないための食習慣とは、基本的には食べ過ぎに気をつけて、ついつい摂取エネルギー量が増えてしまいやすい間食やお酒を控えること、食事を抜いたり不規則な時間に食べたりしないようにすることがポイントです。早食いやお腹いっぱい食べることが肥満につながるとの見方もあるため、ゆっくりとよく噛んで食べると良いでしょう。
体重が減らない人は運動を習慣化しよう
運動を習慣化するには、普段の生活のなかに運動の要素を取り入れることがコツです。体を積極的に動かす意識を持ち、用事を人任せにせず自分でこなしてみたり、乗り物を利用しないで歩いたり階段を昇ったり、といった積み重ねで内臓脂肪を減らしましょう。
また、歩き方を意識するだけでも運動量は増やせます。下を向いて歩かない、歩幅を広げる、腕の振りを大きくするといった歩き方で運動強度をアップでき、消費エネルギーを増やすことができます。
行動に移すためのモチベーションアップ方法
なかなか行動に移すことができない人は、たとえば運動をするとどんな良いことが期待できるのか書き出してみたり、運動が続けられたときのご褒美を設定したりするのも良いかもしれません。
人が行動を変えるときは、5つのステージを通ると言われています。それは順に、「無関心期」「関心期」「準備期」「実行期」「維持期」で、今の自分の状態を客観的に捉えると、次のステージに進みやすくなると言われています。運動をしない自分に対して「このままではまずいよな」と思うだけでも、無関心期を脱却するきっかけになります。また、次に運動しているポジティブな自分をイメージして関心を高めたり、周囲の人に宣言して実行に移す準備をしたりします。実行期を維持期へと発展させるには、運動しやすい環境を作ることなども有効だと考えられています。
こうした行動変容ステージモデルはもともと禁煙を実行するための研究から導かれたものですが、食事や運動にも応用することができるようです。より良い習慣を身につけたいという人は、試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
中々体重が減らずに悩んでいる人は、エネルギー摂取量を低く抑えるために食習慣の見直しを、エネルギー消費量を増やすために運動習慣の見直しをして、体重を管理しましょう。運動をする習慣はほとんどない、という人もいると思いますが、もし体を動かすのがおっくうに感じるのなら少しでも自分が楽しめる運動を探したり、外に出るのが面倒であれば室内でできる運動を選んだりしても構いません。モチベーションを維持する工夫をしながら、健康維持のためにがんばってみてください。