GI値とダイエットの関係
~GI値の高い食品一覧~

食品のGI値についてご存知でしょうか?GI値とはグリセミック・インデックスの略で、簡単に言うと、炭水化物が糖に分解され、血糖値を上昇させる速度の指標です。
ダイエットとどのような関係があるのでしょうか。

食品のGI値とダイエットの関係

GI値は1から100まであり、炭水化物が吸収された後、血糖値を上昇させるスピードを表しています。GI値が高い炭水化物ほど血糖値を早く上昇させるので、食後血糖値の急上昇を抑えるホルモン、インスリンの値も上昇します。すると、かえって低血糖になったり空腹感が生まれたりして、カロリー摂取量の増加と体重増加を招きやすくなってしまいます。

反対に、GI値の低い炭水化物を摂ったときは、食後の血糖値の上昇が穏やかで、インスリン値の上昇や空腹感を引き起こしにくく、カロリーの過剰摂取につながりにくいとされています。インスリン値の急激な上昇を抑えることは体重増加の予防につながり、肥満、糖尿病とその合併症のリスクを低下すると考えられています。
つまり、GI値が低い食品は、ダイエットの必要がある人や肥満の人にとっては利用価値があると言えるでしょう。

<インスリンの働きを知っておこう>
インスリンは膵臓から分泌されるホルモンの一種で、血糖値を下げる働きを持っています。食後に血糖値が上がる(血液中のブドウ糖濃度が高くなる)と、膵臓からインスリンが分泌されます。そして、ブドウ糖を細胞に取り込み、エネルギー源として利用できるようにします。余ったブドウ糖は、グリコーゲンや中性脂肪に変換されて血糖値が下がります。こうして糖の代謝を調節して、血糖値を一定の範囲に保つ働きをしています。

GI値が高い食品の一覧

ダイエット中は、GI値が高い食品の摂りすぎには注意したいものです。そこで高GI値食品を一覧表にまとめました。現在のところ統一された分類方法は定められていませんが、目安として55以下が低GI値、70以上が高GI値、その間が中GI値と分けることができます。
高GI値の食品は、食べた後に体内でブドウ糖に消化されるスピードが速く、血糖値を急上昇させてしまいやすい傾向があります。主食として馴染み深い白米や白パンは、GI値が高めです。ちなみに、麦芽などが付いたままの小麦粉(全粒粉)を使った全粒パンは、69±2(中GI値)と言われています。

高GI値食品の一覧

食品名 GI値
ジャガイモ 85±12
白米 77
蜂蜜 73±15
すいか 72±13
白パン 71

GI値が低い食品の一覧

一方こちらは、GI値が55以下の低GI食品の一覧です。穀類のなかでは、白米や白パンよりも、玄米やそば・うどんのほうが食後血糖値の上昇が穏やかになり、空腹感が生まれにくいと考えられます。ダイエット中の献立を検討する際は、参考にしてみてはいかがでしょうか。

低GI値食品の一覧

食品名 GI値
玄米 55
そば 47
うどん 47
リンゴ 36±2
スパゲティ 27
大豆 18±3

GI値は食品単体ではなく献立全体でみることも必要

単体ではGI値が高い食品であっても、献立全体でみるとまた違った結果になることがあります。
そこである実験では被験者に、食物繊維の量を一定にした和食と洋食、そして食物繊維をプラスした洋食の3パターンをそれぞれ朝食として摂取してもらい、血糖値抑制の効果を調べました。すると、和食が最も血糖値を抑制する効果が高いという結果になりました。GI値の単純比較では、食パンのほうが白米よりも血糖上昇率が低いのですが、洋食のパンに組み合わせるジャムのような食品が、献立全体としての血糖上昇率を高めてしまう可能性があるそうです。

まとめ

血糖値の上昇を抑える観点からは、GI値が高い食品よりも低い食品がよく、洋食よりも和食のメニューのほうがよい結果が期待できそうです。ただし低GI食品だからといって、食べ過ぎないように注意しましょう。GI値は、ダイエットだけでなく、メタボリックシンドロームの関連因子とも無関係ではありませんが、日本国内で統一された基準値を決めるにはまだ科学的根拠が十分でないとのことですので、健康維持のための一つ参考として捉えることをおすすめします。