つらい眼精疲労の症状を和らげるには?
目の疲れを回復させるコツ

目の疲れや痛みなどの症状を感じたら、慢性的な眼精疲労となる前に治療して回復させましょう。仕事などでディスプレーを見過ぎることも眼精疲労の原因となり、首のこりや頭痛を伴う場合もあります。眼精疲労の対策方法や、おすすめの目薬とツボについてご紹介します。

眼精疲労の症状はパソコンなどの連続作業で出やすい

昨今は仕事でもプライベートでも、パソコンなどのディスプレー(VDT)を見る機会が増えており、それが原因となって起きる心身の不調をVDT症候群と呼ぶ場合があります。とくに、パソコンなどを使い長時間作業する人の多くが自覚している症状が、「目の疲れや痛み」です。一時的な疲れ目はともかく慢性的な眼精疲労となると、なかなか辛いものですが、ディスプレーを全く見ないで過ごすというわけにもいきません。なるべく眼精疲労の症状を抑えるには、どうしたらよいのでしょうか。

ディスプレーを見続ける作業は1時間以内にとどめよう

パソコンなどのディスプレーを見る時間が長いほど、また連続して作業するほど疲れが出やすいので、小休止するように意識しましょう。集中力が高いときは疲労を感じなくても、1日が終わる頃にどっと疲れが出ることもあります。疲労を軽減するには、連続作業は1時間以内とし、作業を休止する時間を10〜15分設け、休憩を挟むことが望ましいようです。

眼精疲労には、頭痛など複数の症状が伴うことも

仕事でパソコンなどに長時間向き合っている人が、「目の疲れや痛み」に次いで多く感じているのが「首、肩のこりや痛み」の症状です。この目や肩の疲れといった身体的ストレスは、頭部の筋肉を過度に緊張させるので、頭痛を引き起こす場合があります。眼精疲労をかかえている人が頭痛にも悩まされることが多いのは、そのためです。
複数の症状が出る前に、眼精疲労の回復に努めましょう。

仕事中でもできる眼精疲労の回復方法 〜おすすめの目薬〜

眼精疲労の症状を抑えるには、目を酷使しないことが大切。それが分かっていても、パソコンの前から離れられないときもありますよね。そこで、手軽に利用できる目薬で対策するのも一つの方法です。市販の目薬を使うのはもちろんですが、自分の涙も一種の目薬のようなものです。瞬きの回数が少なくなると涙の分泌が減って目が乾いてしまうので、普段から目をパチパチさせて潤すことを忘れないようにしましょう。

眼精疲労におすすめの目薬

目の乾きに対応する点眼液 人工涙液タイプの点眼液としては、涙の構成成分である塩化ナトリウムや塩化カリウムを含むものや、コンドロイチン硫酸ナトリウムなどを含むものが市販されています。
眼科で処方されるものとしては、涙液を安定させて目の乾きを防ぐヒアルロン酸ナトリウム点眼液などがあります。
充血や炎症に対応する目薬 充血除去成分として塩酸テトラヒドロゾリンなどを含むものや、炎症を抑えるイプシロン-アミノカプロン酸や傷の治りを助けるアラントインなどを含むものが市販されています。
ピント調節機能の低下や疲れ目に対応する目薬 眼筋調節の機能を改善する成分として、メチル硫酸ネオスチグミンを配合したものや、ビタミン類を含むものなどが市販されています。

目薬の他には、同じく手軽に利用できるサプリメントもおすすめです。たとえばブルーベリーなどに含まれるアントシアニンを積極的に摂れるものを選ぶとよいです。

つらい症状を和らげたい!眼精疲労に効くツボ

眼精疲労を感じたときに押すと効果的なツボもあります。それは「風池」といって、後頸部(首の後ろ)にあります。風池は、大後頭直筋や頭半棘筋など首のこりの緩和に有用で、眼精疲労にも効果があるので、ディスプレーの見過ぎなど目の酷使に起因するVDT症候群における眼精疲労には、よいツボと言えるそうです。

眼精疲労の治療は眼科や病院で

以上のように、自分でできる眼精疲労の対策方法をご紹介してきましたが、症状が続く場合は、一度眼科や病院を受診してみることが大切です。専門医に診てもらうことで自分に合う目薬が分かったり、眼精疲労の治療・回復方法が見つかったりします。
自分では軽い目の乾きを感じていただけでも、眼科ではドライアイと診断されることもあります。また、目のかすみ、視野が変化した、ゆがんで見えるといった視力低下の症状が起きているときは、その原因はいろいろですが、白内障や緑内障である可能性も考えられます。早い時期の受診をこころがけてください。